『新幹線変形ロボ シンカリオン』シリーズ 10周年プロジェクト 出発進行!
「新幹線」と聞いて「シンカリオン」を思い浮かべる人が生まれた
――この10年間を振り返り、お客様の反響について実感したことを教えてください。
鈴木 『シンカリオン』シリーズはもちろん子ども向けアニメではあるんですけど、TVアニメ第1期から親御さんを含めて見てほしいという思いで制作していたんです。当時から、いわゆる大人のファンも応援してくれていましたし、大人向けのイベントを開催してもやっぱり来てくれる。多分どのシリーズも、結果として支えてくれる人たちは変わってないかなと思っています。
横山 子ども向けタイトルって「続けること」がすごく重要。なので、立ち上げの10年前から「どうやったら継続できるか」と考えながらやっていました。TVアニメ第1期世代の子どもたちは、もう中学・高校生です。作品を続けていくなかで『シンカリオン』シリーズを知っている人、好きな人がどんどん増えてくると思いますし、実際増えた実感もあります。プロジェクトを10年続けられたというのは、全然ゴールではないんですけれど、ひとつの通過点として、よくがんばってるというか、よい流れで来てるのかなと思っていますね。

鈴木 それこそShoProさんの作品には『ポケモン』とか『ドラえもん』とかありますけど、「新しい子ども向け作品ってこの10年でどれだけ生まれてるの?」っていうと、意外と少ないと思うんですよ。だからそれを何年も続けていくってやっぱり大変だし、かつ『シンカリオン』シリーズの場合は実在する新幹線を扱っているがために、時代設定を現代にしないといけない。そんな制約もありながら、TVアニメ3シリーズと劇場版まで制作したことは、すごいんじゃないかと思います。
根岸 10年前は「新幹線」といえば当然、単に新幹線のことだったと思うんですよ。それが10年経って、一部の人が新幹線って聞いたとき”シンカリオン”を思い浮かべるようになった。すごく「世界が変わった」んじゃないかと思いますし、「『シンカリオン』が時代を変えた」のかもしれません。
――『シンカリオン10周年プロジェクト』が進行しています。この企画はTVアニメ第3期『シンカリオンCW』より先に決まっていたのですか?
鈴木 『シンカリオンCW』をやりながらですね。10周年ということで、ファンの方への御礼と「この先もよろしくね」という気持ちを込めて立ち上げました。
――10周年記念「シンカリオン E5はやぶさ」「シンカリオンZ E5ヤマノテ」は、どういった商品なんでしょうか?
10周年記念 シンカリオン E5はやぶさ
10周年記念 シンカリオンZ E5ヤマノテ
横山 『シンカリオンCW』で、ロボットの仕様を前2シリーズと変えたんですね。2両から1両で変形できる形に変更したんです。
そのフォーマットを利用して、TVアニメ第1期の「E5はやぶさ」と、『シンカリオンZ』の「E5はやぶさ」を商品化する、というのが今回の企画です。そうすることで、『シンカリオンCW』の「E5はやぶさ」を含めた歴代「E5はやぶさ」3体による、夢の3両合体が可能となります。
>>その他の10周年プロジェクト内容はこちらで紹介!
「新幹線」が続く限り『シンカリオン』も共に
――ファンの方にメッセージをお願いいたします。
根岸 自分は途中下車した身なのですが(現在は別作品の部署に異動)、チームの絆は強いですし、外から見て改めて思うのは、新幹線みたいな<スピード感>や<軽やかさ>がこのプロジェクトの魅力。このプロジェクトは、きっとなにかやってくれると思います。ですので、ファンの方には、ぜひ今年の10周年プロジェクトも楽しんでほしいですし、この先20年、30年続くものに『シンカリオン』シリーズはきっとなっていくでしょう。僕もファンとして、しっかり楽しんでいきたいと思っています。
横山 「継続させていく」っていうことがIPにとってすごく重要なことだと思っているので、まず継続をさせていきたい、と思っています。『ガンダム』もいろんなシリーズのラインがあるように、『シンカリオン』シリーズも新たなラインをやってみたい。とにかく、今後も『シンカリオン』シリーズを続けていきたいと思いますので、一緒に楽しんでもらえればと思ってます。
鈴木 まずはこの10年間、支えてくれて本当にありがとうございます。やっぱり「新幹線」は、誰もが知っているもので、なくなるものではないので、それが続く限り『シンカリオン』シリーズも共に歩めたら、と思っています。引き続き応援していただけるとうれしいです。
©プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所・TBS
©プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所Z・TX
©プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/ERDA・TX
取材・構成・TEXT:緒方透子
写真:諸星和明/
プロデュース:山本和宏
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