【ネタバレ注意】劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』公開記念! 脚本家・大倉崇裕が描く『名探偵コナン』の世界
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『名探偵コナン』ファンにおすすめしたい大倉作品5選
落語・怪獣・山岳など多彩な題材で、ミステリー小説を生み出してきた大倉崇裕氏。キャッチーな切り口から、メディアミックスされた作品も多い。なかでも今回は『名探偵コナン』ファンにおすすめしたい、魅力的なキャラクターが活躍するシリーズを5作紹介する。
1:福家警部補シリーズ
『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』『福家警部補の報告』『福家警部補の追及』『福家警部補の考察』
捜査一課の刑事のイメージとかけ離れた小柄で童顔の女性刑事・福家が、脅威の洞察力を発揮し、現場の些細な違和感や発言のほころびを手がかりに、容疑者と対決する。
現代の倒叙ミステリー(冒頭で犯人などを明かし、犯行が暴かれる過程を楽しむ)を代表するシリーズであり、『名探偵コナン』原作85巻の“青山剛昌の名探偵図鑑”でも福家が紹介されている。犯罪学のプロフェッショナルや漫才師、ヤクザなど、対決する犯人は千差万別。時には同情したくなるような境遇の犯人も登場するが、福家は淡々と捜査を進めていく。
永作博美が主演の『福家警部補の挨拶〜オッカムの剃刀〜』(2009年/単発)、檀れい主演の『福家警部補の挨拶』(2014年/シリーズ)として2度テレビドラマ化されている。
2:白戸修シリーズ
『白戸修の事件簿』『白戸修の狼狽』『白戸修の逃亡』

『白戸修の事件簿』
著:大倉 崇裕
発行:双葉社
面倒事だとわかっていても頼まれると断れない超お人よしの大学生・白戸修が、さまざまなトラブルに巻きこまれて右往左往しながらも、解決のため奮闘する。
第20回小説推理新人賞(1998年)を受賞した短編「ツール&ストール」から始まったシリーズ。殺人事件ではなく、スリや万引き、ストーカー、落書き被害など、日常のすぐそばにある犯罪を題材にしているのが特徴。周囲の人々のためにがんばってきた白戸が、3作目の『白戸修の逃亡』では恩返しをしてもらうという展開が熱い。2012年に千葉雄大主演でテレビドラマ化された。
3:警視庁いきもの係シリーズ
『小鳥を愛した容疑者』『蜂に魅かれた容疑者』『ペンギンを愛した容疑者』『クジャクを愛した容疑者』『アロワナを愛した容疑者』『ゾウに魅かれた容疑者』

『小鳥を愛した容疑者』
著:大倉 崇裕
発行:講談社
警視庁捜査一課の鬼警部補・須藤友三は、怪我を理由に総務部総務課“動植物管理係”へ異動になるが、そこは容疑者のペットを保護する窓際部署だった。須藤は、人間より動物を愛する新米巡査の薄圭子と、現場にいたペットから、隠された真相に迫っていく。
タイトルになっている”いきもの”以外にも、ヘビやカメ、ペンギン、ピラニアなど多様な生物が登場。ペットとして飼うときの知識はもちろん、希少な動物の密輸問題なども興味深い。また、大倉作品の一部は共通の世界観を有していて、福家が登場するエピソードも。反対に『福家警部補』シリーズに須藤が登場することもある。
2017年に『警視庁いきもの係』のタイトルでテレビドラマ化され、須藤友三役を渡部篤郎、薄圭子役を橋本環奈が演じた。
4:樹海警察シリーズ
『樹海警察』『樹海警察2』『樹海警察3』
新米警部補の柿崎努は、キャリア組のはずが、山梨県警上吉田署の地域課特別室という閑職に配属される。そこは、富士の樹海で見つかった遺体を専門に扱う僻地の部署。柿崎は、部下の栗柄慶太巡査や桃園春奈巡査、事務方の明日野巡査長と、一見自殺に思える死体から事件の気配を察知し、捜査を進める。
おどろおどろしいイメージの樹海を舞台にしたミステリー。プライドが高く融通がきかない柿崎が、問題児の部下に振りまわされながら人間的に成長していく物語でもある。ひとくせあるが優秀な部下たちが、なぜ樹海の特別室にいるのか? 次第に明らかになる、彼らの秘密にも注目だ。2026年1月刊行の『樹海警察3』で完結しているので、ぜひ全3巻まとめて楽しんでほしい。
5:怪獣殺人捜査シリーズ
『怪獣殺人捜査 殲滅特区の静寂』『怪獣殺人捜査 高高度の死神』

『怪獣殺人捜査 殲滅特区の静寂』
著:大倉 崇裕
装画:緒賀岳志
発行:二見書房
怪獣の出現に対抗すべく、“怪獣省”を設置し、その発見・予報・殲滅の撃退プロセスを確立させた日本。怪獣の進行方向や撃退方法を分析する若きエース予報官の岩戸正美は、任務中に奇妙な事件に遭遇し、警察庁特別捜査官・船村に協力することになる。
「三度の飯より怪獣が好き」という大倉氏の怪獣愛にあふれた特殊設定ミステリー。舞台は怪獣襲来が日常となり、その対策で世界をリードする日本。怪獣に家族を奪われた女性予報官と老獪な公安捜査官がタッグを組み、怪獣にまつわる人間が起こした事件を解決していく。
コミカライズもされ、『殲滅特区 -怪獣関連犯罪録-』として月刊少年シリウス(講談社)にて連載中。2026年5月8日には、待望の第1巻が刊行された。
劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』公開記念!
脚本家・大倉崇裕が描く『名探偵コナン』の世界
■インタビュー:大倉崇裕
■取材・画像協力:東宝、トムス・エンタテインメント
■画像協力:小学館、小学館集英社プロダクション、東宝、トムス・エンタテインメント/東京創元社、双葉社、講談社、角川春樹事務所、二見書房
■取材・構成・TEXT:中島文華
■写真撮影:諸星和明
■映像撮影:加藤祐仁
■映像編集:創太
■記事編集:ウォーターマーク(尾崎健史・諸星和明・池田倫夫)
■プロデュース:ライトスタッフ(山本和宏・岩澤尚子・緒方透子)
