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TVドラマ『デスノート』『ど根性ガエル』スタート快調

『デスノート』『ど根性ガエル』など日テレのドラマが快調だという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150720-00000092-spnannex-ent

 

ここでは特に漫画が原作となる2本について紹介したい。

 

 

『デスノート』は、『週刊少年ジャンプ』に2003年から2006年まで連載された大場つぐみ原作、小畑健作画によるコミック『DEATH NOTE』のテレビドラマ化作品。同原作の実写化としては2006年に公開され大ヒットした、藤原竜也主演、金子修介監督による映画前・後篇と、2008年に公開された松山ケンイチ主演中田秀夫監督によるスピンオフ作品『L change the WorLd』がある。

 

今回のドラマは、『ケータイ捜査官7』でその存在感を印象付けた窪田正孝主演。もともとは善良だった青年が、デスノートを使ってしまい、運命が大きく変わっていく。一線を踏み外してしまった男の葛藤を窪田正孝が迫真の演技で魅せる。物語の今後の展開も楽しみだが、1作1作その存在感を大きくしてゆく窪田正孝がどんな芝居を見せてくれるのか非常に楽しみだ。

 

 

『ど根性ガエル』は、同じく『週刊少年ジャンプ』に1970年から1976年まで連載された吉沢やすみのコミックを原作とするテレビドラマ。今年原作誕生45周年を迎える。これまで2回にわたりテレビアニメシリーズ化が行われている。1回目が1972年から74年までの2年間103回。制作は東京ムービーで、第9回から長浜忠夫がチーフディレクターを務めた。2回目(『新・ど根性ガエル』)は1981年から82年までの約半年間で全30回。制作は東京ムービー新社で、1回目の時に作画監督を担当した芝山努がチーフディレクターを務めた。主役・ひろしの声を野沢雅子、ピョン吉の声を千々松幸子が演じた。

 

今回のドラマは16年後という設定。30歳になったひろしを松山ケンイチが演じる。原作マンガもアニメ版も、当時すでに失われつつあった下町人情コメディ色の強い作品であり、もともとノスタルジックな居心地の良さが小気味良い作品だった。これを原作として現代のドラマとして通用するのか、放送前は不安もあったが、視聴率的には順調のようだ。ドラマの印象として、一見、ひろしのあまりにも能天気な昭和テイストをバカバカしいほどに強調しつつ、大人になっている周囲のキャラクターとのギャップ、そしてやがて来るはずのピョン吉との別れを予感させることでぐっと締めており、現代の人情コメディ化に本気で挑戦しているように見受けられた。なにしろピョン吉の存在感がいい。キャスティングが話題となった満島ひかりの演技も素晴らしいが、画としてのキャラクターの演技も素晴らしい。ありえない設定だが引き込まれるのは、ピョン吉がアニメとしてちゃんと動いてることも大きな要因ではないだろうか。

 

スタート快調のこの2本が、どう見られていくのか注目していたい。

 

(山本和宏)

 

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