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日本人作家初の快挙!『地獄星レミナ』と『伊藤潤二短編集』で、伊藤潤二氏がアイズナー賞2部門同時受賞!!

©伊藤潤二/小学館

2021年7月24日(日本時間)にアメリカで開催された、最も権威ある漫画賞のひとつ「第33回ウィル・アイズナー コミック・インダストリー・アワード」(The Will Eisner Comic Industry Awards、以下アイズナー賞)のオンライン授賞式で、伊藤潤二氏が『地獄星レミナ』(英訳版『Remina』VIZ Media刊)で「最優秀アジア作品賞」(Best U.S. Edition of International Material-Asia)を、同作と『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』(英訳版『Venus in the Blind Spot』VIZ Media刊)で「Best Writer / Artist部門」を受賞した。

日本人作家が「Best Writer / Artist部門」を受賞するのは初となる。

過去にアイズナー賞を複数回受賞した日本人作家は、手塚治虫氏、水木しげる氏、浦沢直樹氏、小池一夫氏、大友克洋氏、松本大洋氏など錚々たる面々。

なお、伊藤潤二氏は2019年に『フランケンシュタイン』(朝日新聞出版刊)でもアイズナー賞を受賞している。

 

【受賞作品】

■『地獄星レミナ』

『地獄星レミナ』 ©伊藤潤二/小学館

ワームホールから突然出現した奇妙な星。発見者の娘の名をとってレミナ星と名付けられたその星は、他の星を呑み込みながら、地球へと大接近した。迫り来る災厄に暴徒と化した民衆は、その矛先を発見者の大黒恒夫と大黒麗美奈へと向ける……

https://www.shogakukan.co.jp/books/09186083

 

■『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』

『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』 ©伊藤潤二/小学館

江戸川乱歩の『人間椅子』『ろくでなしの恋』を原作にした作品や、最高傑作との声も高い『阿彌陀羅断層の怪』、映画『食人族』のR.デオダート監督らとのセッション作品ほか10編を収録。カラーページ満載、著者の漫画世界が堪能できる秘蔵の豪華本。

https://www.shogakukan.co.jp/books/09860215

『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』本文より ©伊藤潤二/小学館

『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』本文より ©伊藤潤二/小学館

 

【伊藤潤二氏 受賞コメント】

この度、英語版『地獄星レミナ』と『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』に対し、アメリカのアイズナー賞を授かりまして、本当に夢のようです。応援してくださった読者の皆様、素晴らしい翻訳と装丁で出版してくださったアメリカVIZメディア様のお力添えに、心からの感謝を申し上げます。そしてなによりも、1998年に「ビッグコミックスピリッツ」で『うずまき』を連載して以来、お世話になっている小学館様のお力添えがなければ、今回の受賞はありませんでした。

今回アイズナー賞を受賞した『地獄星レミナ』は、『うずまき』から担当していただいていた中熊一郎氏のアイデアから始まった作品です。「次の連載は、星を食べる星の話なんてどうですか、伊藤さん!?」奇想天外なこの案にひるみつつも、自分なりの科学(似非科学)の知識を交えて描き上げ、そして、ボラーレの星野ゆきお氏による世紀末的なデザインで本にしていただきました。

『伊藤潤二短編集BEST OF BEST』は、小学館さんで執筆した読み切りを集めた作品集です。担当の加藤辰巳氏の指揮の下、ロケットボムの簑原圭介氏によるデザインで凝りに凝った豪華本にしていただいたもので、加藤氏と私にとっても、思い入れのある本となりました。

私もとても思い入れがあるこの2作品がアメリカで評価いただいた事を心の糧にして、これからも頑張りたいと思います。

繰り返しになりますが、日本版、英語版を作り上げるにあたってご尽力いただいた全ての関係者の皆様、そして支えてくださった読者の皆様に重ねてお礼申し上げます。この度は本当にありがとうございました。

 

2021年7月 伊藤潤二

 

 

■アイズナー賞

https://www.comic-con.org/awards/eisner-awards-current-info

 

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