Feature

【ネタバレ注意】『新幹線大爆破』を熱烈リブート!監督・樋口真嗣の仕事

Index

『新幹線大爆破』をよみがえらせた樋口組のオールスター

樋口監督が手掛けた『シン・ゴジラ』(2016)は、撮影期間中「東京中から俳優がいなくなった」といわれるほど多数の演者が出演していた。Netflix映画『新幹線大爆破』でも、これまで樋口作品に出演していた常連俳優や、初出演ながら意外な役どころで顔を見せる俳優が登場。樋口監督とのつながりを追うのも一興だろう。

はやぶさ60号の車掌 高市役の草彅剛は『日本沈没』(2006)で樋口作品に主演、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(2015)にも出演しているつながりだ。新幹線総合指令所・総括指令長 笠置役の斉藤工も『シン・ウルトラマン』(2022)で主演、『シン・ゴジラ』にも出演している。

国会議員 加賀美役の尾野真千子は、TVドラマ『MM9』(2010)の主演以来のつながり。その秘書役の黒田大輔、乗客役の松尾諭も、樋口作品のバイプレイヤーである。

そして今回、樋口作品初出演となった運転手役のんは――。
「彼女の監督作「ribbon」(2022)を手伝ったことがあって、その現場で彼女が俳優のときには見せないような監督としての強く厳しくりりしい一面を見たんですね。そのりりしさがとてもいいなあと思って、この矢面に立たされて奮闘する運転士の役にぜひと思いました」(樋口監督)。
のんは、東京新幹線車両センターで業務や装置についてイチから学び、指導を受けながら芝居のリハーサルを行ったという。

また、映画最後のエンドロールに名を連ねておきながら、映像では見逃しそうになってしまう大物キャストもいる。怪我をした乗客を診察する医師役の前田愛は、『ガメラ3 邪神覚醒』(1999)で主演した名優である。

次ページ▶ 原作『新幹線大爆破』とは……

1 2 3 4 5 6 7 8

pagetop